ケータイ小説 参考リンクとかメモ

そもそもケータイ小説とは3種類ある。

  • もともと携帯電話向けに書かれてない小説を携帯サイトに掲載したもの。
  • プロの作家が専用に書いたもの。月額会費など、コンテンツに料金が発生しているタイプや、サイトのアクセス数向上が主目的で無料で読めるタイプがある。
  • ユーザーが投稿したもの。その中で人気の高いものは書籍化されることがある。

3つめが大ブレイク。 ブームなのか、新しい流れなのかで侃々諤々。

個人的な見解を述べるなら、今の日本で強力なUGCは「ニコニコ動画」と「魔法のiらんど」の2つだ。「ニコニコ動画」をPC文化、男の子向け、20代後半〜30代前半多めとするなら、「魔法のiらんど」はその対極、ケータイ文化、女の子向け、10代多めのコミュニティである。

日本最大のユーザークリエイションコミュニティ魔法のiらんどの秘密とは 
 『ケータイ小説家になる魔法の方法』:かさぶた 2007/05/30
http://gamenokasabuta.blog86.fc2.com/blog-entry-184.html

ケータイ小説CGMチープ革命総表現社会のまさに申し子。こういったものの良き例として上げられていたWikipediaが失墜し、ケータイ小説だけが浮上した感じ。

ミシュラン東京」とケータイ小説 :【A面】犬にかぶらせろ!
http://www.hayamiz.jp/2007/12/post-8f04.html


こっちではweb2.0というか「集合的無意識」で読み解こうとしているみたいだが…

『自己表現のプラットフォームは移り変わる』(佐々木俊尚氏)
http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2007/12/01/entry_25002450/


そもそもケータイ小説とはどんなモノで、「文体」というか「文法」はどうなっているかといえば

携帯小説サイト構築 4つのポイント」:livedoor ディレクターBlog 2007/08/09
http://blog.livedoor.jp/ld_directors/archives/50748969.html

「ケータイ的文章とライトノベル的文章は違う」 :ウィンドバード::Recreation 2007/01/27
http://d.hatena.ne.jp/kazenotori/20070127/1169873366


その昔、小説家だったか漫画家だったかが「ミュージシャンはライブで歓声を浴びることが出来て羨ましい。 机に向かい原稿を書いていても、だれも格好いいといってくれない」といっていたが、ケータイ小説作家はそんな不満を打ち破るのかもしれないな。


ひょっとして「電脳筒井線」ってそれを目指していたのか??

ケータイ小説にみる新たな小説の可能性:住太陽
http://www.motoharusumi.com/delight/novels_created_by_collaboration_with_readers.html


ケータイ小説をゲームと比較して論じてる人もいる。

「ブームか変容かを見抜けなければ語れない 切込隊長」のコメント欄
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2007/11/post_ad9e.html


ロマンス小説(ハーレクイン、ヴィレッジブックス、ラズベリーブックス等々)に近いのではないか、という印象もあるようだが…

ケータイ小説はもういっそのことレーベル化してしまえ!と思いいろいろ考えました。」:みんなの25時 2007/03/10
http://d.hatena.ne.jp/hanemimi/20070310#1173556659


それに対して、こんな意見もある。

ケータイ小説を批判する人の言説は、純文学を擁護する文学青年や、ハードSFしか認めないSFオタクなんかの言説に非常に類似しているのが、おもしろい。

「恋とホストのケータイ小説のが、熟年不倫小説よりも文学だよ」:くろいぬの矛盾メモ 2007/11/09
http://d.hatena.ne.jp/shields-pikes/20071109/p1


ファンタジー小説の文脈での考察

どういう読みが正しいとかないし、女の子たちがどう読んでいるのかも想像はできないけど、ファンタジーの文脈で読めば「恋空」はオーソドックスな構造をしていると思うんだが。

ケータイ小説」を外に追いやりたい人たち:END_OF_SCAN
http://d.hatena.ne.jp/paraselene/20071228/1198859851


ケータイ小説の「リアル」について、様々な考察がされている。

そりゃ、どう思った?って聞いたら「リアルだ」「感動した」って言うよな。 子どもだもん。  2007/08/12
http://anond.hatelabo.jp/20070812200016


ケータイ小説の「リアル」とは何か? 【A面】犬にかぶらせろ!
http://www.hayamiz.jp/2007/11/post_4dfc.html


彼女たちがリアルっていうんなら、ケータイ小説はリアルなんだよ - araig:net
http://d.hatena.ne.jp/araignet/20071207/1196971379


ケータイ小説2 - 吉本隆明のコムデギャルソン論争が分かりはじめた!? :stand_up1973の日記
http://d.hatena.ne.jp/stand_up1973/20071128/1196262468


恋空読了―「リアル」の調達先としてのケータイ小説 :No Hedge!
http://d.hatena.ne.jp/klov/20071229/1198946952


「リアル」なのはケータイ小説だけじゃない。 Parsleyの「添え物は添え物らしく」
http://yaplog.jp/parsleymood/archive/647

東浩紀は、ケータイ小説をどう読むのだろうかな?

 ところが既存のフレームワークでは、「ライトノベルは『文学』ではない」というような方向で、『排除』しようとしてきたが、そうではないだろう、というのが氏の大前提。なぜならば、ライトノベルが中学生や高校生に大量消費されていることこそが『現実』だから、だ。だからこそ、我々は「マンガ・アニメ的リアリズム」を直視して、その想像力の「環境」を分析しなければならない、という主張。

東浩紀氏による「ゲーム的リアリズム」講演における備忘録1 :○KUMA 2007/07/14
http://d.hatena.ne.jp/kumaotaku/20070714/p1


この中で「キャラクター」についてもいろいろ論じられているが、その議論のベースになっている「キャラクター論」はこの本。

テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ

テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ

その伊東剛が、ちくま2007年12月号で、最近アニメ化されたマンガから今現在の「キャラ」を論じている。

オタク文化の現在]10・「キャラ化するニッポン」 伊藤剛
http://www.chikumashobo.co.jp/pr_chikuma/0712/

紹介されてたのは、現在「なかよし」連載中で看板マンガになっている『しゅごキャラ!』。
今月号はカラー43Pで「まんがも アニメも 超もりあがりっ!」

しゅごキャラ!(5) (講談社コミックスなかよし)

しゅごキャラ!(5) (講談社コミックスなかよし)

デジなか --なかよし公式サイト-- http://www.nakayosi-net.com/
アニメ公式:http://shugo-chara.com/
テレビ東京公式:http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/shugo-chara/
PEACH-PIT公式:http://p-pit.net/shugo/
タカラトミー公式:http://www.takaratomy.co.jp/products/shugo-chara/



全体的な印象として、中年オヤジが少女漫画を論じているようなものが多いような…
ケータイ小説の現状を分析・解説できるのは、少女マンガ・ラノベ・ゲームにも通じている女性じゃないとダメなんじゃないかと思える、今日この頃。