森達也氏についてだが…
彼が伊東乾氏と論座4月号で対談してる件について、あれこれ書くため、あらためて情報収集。
2005年にメルマガで配信されてた森達也氏たちのドタバタが、ものすごく面白い。
ドキュメンタリー時評「天皇制」テレビ・ドキュメンタリー中断顛末記 藤原 敏史
http://www.melma.com/backnumber_98339_2206567/
ドキュメンタリー時評「天皇制」テレビ・ドキュメンタリー中断顛末記(2) 藤原 敏史
http://www.melma.com/backnumber_98339_2206571/
ドキュメンタリー時評「天皇制」テレビ・ドキュメンタリー中断顛末記(3) 藤原 敏史
http://www.melma.com/backnumber_98339_2206574/
ドキュメンタリー時評「天皇制」テレビ・ドキュメンタリー中断顛末記(4―最終回) 藤原 敏史
http://www.melma.com/backnumber_98339_2206576/
2004年の10月、フジテレビの「NON-FIX」で憲法を主題に6本の連作をやることになり、第1条の象徴天皇制を森が引き受けたそうです。 しかし、それが企画(以前?)から問題含みで、ついには中断してしまった顛末記です。
初期は森達也が「リベラル」な今上天皇と会話する、または会おうとする過程を撮るような方針のようだったが…
森氏が提案したあるアイデア。
またこの頃になって、フィクション、いわばフェイクを組み込むことについて、森のアイディアで、最後に森自身が「天皇教育」世代の自分の祖母に会いに行き深い山奥に行くというのが出て来た。どうなんだろうか? 世代間ギャップも確かに重要なテーマだろうが、しかし「森さんのおばあさんはご存命なんですか?」「いや、もう亡くなってるから、そこはおばあさん役に女優を雇って」「脚本は誰が書くんですか?」「僕が書きます。藤原さんも手伝ってね」「でも、その世代の、80代90代の人が考えている天皇って、台詞として書けるんですか?」。どうなのだろう、僕としてはフェイクというのはおもしろいけれど、それがラストというのはどうも納得できないし、なによりもそのおばあさんが結局ただの「天皇陛下万歳」世代のステレオタイプになってしまっては、元も子もないように思えるのだが、共同テレビの方もこの方向性で行こうと言っているらしい。
森達也氏は、以前こんなのにも参加していたわけだが…
「ドキュメンタリーは嘘をつく」 テレビ東京公式サイト
http://www.tv-tokyo.co.jp/literacy/060326.html
関係者、松江哲明さんの当時の日記による内幕
http://d.hatena.ne.jp/matsue/archive/200603
森氏の著作「下山事件(シモヤマ・ケース) (新潮文庫)」にも、証言捏造の問題がある。
まぁ「森達也は嘘をつく」というところかな。
【参考】
森達也についてのメモ http://londonbridge.blog.shinobi.jp/Entry/325/
それにしても、いまさらロラン・バルト『表徴の帝国』とは…
ニューアカから何周おくれなんだろうか。
ちなみに猫猫先生の評価だと
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バカに向いていない「読んではいけない本」──パスカル『パンセ』、マルクス『ルイ・ボナパルトのブリューメル十八日』、山本常朝『葉隠』、夏目漱石『文学論』、折口信夫『古代研究』、吉本隆明『言語にとって美とはなにか』、バタイユ『エロティシズム』、ブランショ『明かしえぬ共同体』、ロラン・バルト『表徴の帝国』、フロイト「モーゼと一神教」「ドストエフスキーと父親殺し」「トーテムとタブー」、河合隼雄『昔話と日本人の心』、丸谷才一『忠臣蔵とは何か』、ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』、小栗虫太郎『黒死館殺人事件』、夢野久作『ドグラ・マグラ』、中井英夫『虚無への供物』、前田愛『都市空間のなかの文学』、それから小林秀雄とユングと中沢新一とカルロス・カスタネダのすべて。