オリコン裁判和解(ちょっと追記)

3者それぞれのコメント


烏賀陽弘道

●2009年8月3日 烏賀陽勝訴しました。

東京高裁でオリコンは判決を待たずに自らが「敗訴」を宣言する「請求放棄」をしました。法的には「自分の請求(提訴)には理由がないので、提訴を放棄する」という宣言です。33ヶ月にわたって争われてきた「オリコン裁判」はオリコンの敗北宣言で終結しました。
http://ugaya.com/


オリコン株式会社

和解による訴訟の解決に関するお知らせ
http://www.oricon.jp/news/data/20090803.pdf
当社は、本日、東京高等裁判所において、烏賀陽弘道氏を相手方とする損害賠償請求訴訟事件について、
利害関係人である株式会社サイゾーが、同社が発行する「サイゾー」2006 年4月号に掲載された記事に関
して、烏賀陽氏及び当社の両者に対して謝罪したことを受け、同裁判所から提示された和解案に基づき、
烏賀陽氏は当社の提訴に対する反訴請求を放棄し、当社も烏賀陽氏に対する損害賠償請求を放棄すること
で和解が成立しましたのでお知らせいたします。
なお、訴訟の経緯については、以下の開示資料をご参照下さい。
・2008 年4月22 日付「訴訟の判決に関するお知らせ」
http://www.oricon.jp/news/data/20080422.pdf
以上


株式会社サイゾー

オリコン裁判の和解について

http://www.cyzo.com/2009/01/post_2488.html
 月刊「サイゾー」2006年4月号に掲載した記事をめぐり、オリコン株式会社がジャーナリストの烏賀陽弘道氏を提訴、烏賀陽氏がオリコンを反訴していた民事訴訟が、8月3日に和解に至りました。

 同訴訟は、本誌記事に、烏賀陽氏のコメントとして掲載した箇所が争点となっておりましたが、該当箇所は同氏のコメントとして引用するには不正確なものであり、また同氏の了解を得ないまま掲載したものでした。また、これらのコメントから構成された記事は、オリコンが発表する音楽ヒットチャートの信頼性について、読者に誤解を与えるものでした。

 今回の和解は、弊社および弊社代表の揖斐憲が利害関係人として参加し、両者について、これらの過失を謝罪するとともに、烏賀陽氏に対して、訴訟費用や慰謝料を含む賠償金を払うことなどが条件となっています。これにより、オリコン烏賀陽氏への本訴請求を放棄し、烏賀陽氏はオリコンへの反訴請求を放棄いたしました。

 なお、問題となったコメントの掲載経緯については、おってご報告申し上げます。
株式会社サイゾー
代表取締役 揖斐憲

オリコンが欲しかったのは『また、これらのコメントから構成された記事は、オリコンが発表する音楽ヒットチャートの信頼性について、読者に誤解を与えるものでした。』という言葉だろう。


東京地裁判決が出た2008年4月22日付 サイゾー編集部のコメントの最後の部分

 本誌は今回の判決を受け、すでに控訴する方針を固めている烏賀陽氏を支援する形で、オリコンの「言論弾圧」行為を糾弾しつつ、本サイトおよび「サイゾー」にて、提訴の不当性や当該記事の正当性、真実性を引き続き訴えてまいります。


 裁かれるべきは、オリコンである!


結局「裁かれたのはサイゾー」という印象だな。
全体的には「メディア同士の足の引っ張り合い」という結果しか残さなかったような気もする。


ちなみにMSN産経ニュースに「関連ニュース」として載っていたのは

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090803/trl0908031834036-n1.htm

出版側のチェック強化求める 貴乃花親方名誉毀損訴訟
「教材に無断使用された」 作家ら19人が著作権侵害で出版会社を提訴 東京地裁
毎日記者ら二審も賠償命令 東京女子医大心臓手術死めぐる記事出版で
芥川賞作家に1円請求 「小説原作脚本の出版拒否は不当」と提訴
元道警総務部長も控訴 裏金問題本出版に絡む名誉棄損訴訟で
出版2社と道新記者が控訴 道警裏金本訴訟
北海道新聞などに支払い命令 「道警裏金」出版本訴訟
大阪書籍「版権譲渡は無効」 東京の出版社、差し止めの仮処分

この記事が載っていないってのは、ちょっといただけないぞ

3地方紙が逆転勝訴 共同通信配信記事めぐり
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090728/trl0907282302016-n1.htm

追記
【昔書いたモノ】
2006年、オリコンが訴えた頃に書いたエントリー

2008年地裁判決の感想とか


【今回の和解に関するblog】
少ないなぁ

2006年当時のまとめ的なエントリー

このサイトには他にも関連するエントリーは多々あるのだけれど…
2006年当時と比べると、現在のネット界ではすっかり皆の興味も薄くなってしまったものだなぁ。