鳩山邦夫は西郷さんなのか?

大久保利通の子孫に向かって、面白いことをいうなぁ。

兄と連携ない「政府に尋問の筋これあり」…鳩山発言要旨
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090612-OYT1T00781.htm
 私は(日本郵政が)不透明で悪事を働いていたことを世の中にはっきり説明してきた。西郷隆盛征韓論の時、最後に「岩倉公、誤てり」と叫んで政府を離れた。正しいことが通用しないと思ったら、潔く去るのがいいんじゃないか。
……
 (今後の政治活動は)仲間たちと相談する。(実兄の鳩山民主党代表との)連携はない。自民党政権には見切りをつけていないが、「政府に尋問の筋これあり」という(西南戦争での)西郷隆盛の有名な言葉があり、そういう心境だ。

鳩山総務大臣辞任に同調して辞表を提出した、厚生労働政務官 戸井田徹を見ると、なんとなくいわゆる「征韓論」論者の仲間が多いのかな?などとも思ったりもするが…



西郷さんが下野することになった明治6年政変については、私は毛利敏彦『明治六年政変』の見方をしているわけで

明治六年政変 (中公新書 (561))

明治六年政変 (中公新書 (561))

wikipedia:明治六年政変


この説では、西郷下野を一度閣議で決まった決定(西郷の朝鮮派遣)を裏工作で覆した政変ととらえている。 西郷側が実権を握っていた政治体制を、大久保利通岩倉具視伊藤博文らが天皇を囲い込んで「クーデター」を起こして追い落とした、という感じ。


今回の事態に重ねてみると、第三者委員会とか与党内の大多数は西川社長続投でまとまっていたわけで、鳩山総務大臣だけが世論の支持頼みで突っ張っていたという印象。 全然違う。
鳩山氏は、西郷さんと同じような立場だとは思えないけどなぁ。


こっちの見方が腑に落ちたな

「鳩山をとるか、菅をとるか」で悩む
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090611/159493/?P=6
 郵政民営化を実現した功労者の一人が、実は、菅義偉氏である。
 つまり、日本郵政代表をめぐる問題は、表向きは「鳩山 vs 西川」だが、裏は「鳩山 vs 菅」ではないかとも読める。
 鳩山さんは麻生総裁誕生に最も貢献した一人であって「太郎会」(麻生太郎を囲む超派閥の会)の会長でもある。
 一方の菅さんだが、彼は郵政民営化の際、竹中平蔵氏のあと総務大臣郵政民営化担当大臣として民営化に全力を尽くした人で、自民党の中で今、公然と麻生支持を打ち出している数少ない人でもある。つまり、麻生さんが信頼している一人だ。菅さんは、自民党マニフェスト作りの座長に推され、責任者としてプロジェクトチームの中心となった。
 そこで麻生さんは両方に挟まれ、「鳩山をとるか、菅をとるか」で困っている。さあどちらの味方をするのか。


田原総一朗の政財界「ここだけの話」

麻生総理は、菅さんをとったわけだ。



ともあれ、鳩山邦夫西南戦争を起こすような力はないだろう。
「ハトの乱」「ハトの乱心」というあたりで収まりそうな予感。



ちなみに西郷さんが「岩倉公、誤てり」と言ったのかについて疑問を示しているサイト。

千駄木庵日乗六月十二日: 四宮政治文化研究所
http://shinomiya-m.txt-nifty.com/diary/2009/06/post-d250.html