メディア・イノベーションの衝撃出版される

本のタイトルを見て、「衝撃を受けた当事者達の弁明じゃないのか?」と思った。
でも、どうやら「これでは衝撃を受けて沈没するのは無理もない」という本のような予感がしてきた。
この本は、それほど読む必要性を感じないなぁ。

メディア・イノベーションの衝撃―爆発するパーソナル・コンテンツと溶解する新聞型ビジネス

メディア・イノベーションの衝撃―爆発するパーソナル・コンテンツと溶解する新聞型ビジネス

出版元の特設サイトより http://digitaljournalism.jp/

ブログに代表される“パーソナル・コンテンツ”が普及、誰でも情報発信が可能になって、マスメディアが頂点に立って市民に情報を降らせる「ピラミッド構造」は終焉を迎えました。ネット発の情報が瞬時に駆けめぐるこの状況は、どのような“世界像”なのでしょうか。ジャーナリストやブロガーが大議論の末描き出したのは、個人が情報によって有機的に結合される、ミトコンドリアのような世界でした。

ここあたりは、「ガ島通信」こと藤代裕之氏が書いたのじゃないかな。去年「ピラミッド構造」について絵を描いたりしている。
・[メディア]「ミドルメディア」と「メディアインフレ」 http://d.hatena.ne.jp/gatonews/20061203/1165162065


ガ島さんが当時のDJ研の様子を報告した記事も有る

[イベント]「デジタル・ジャーナリズム研究会」連続討論スタート
http://d.hatena.ne.jp/gatonews/20060520

さらに、ジャーナリズムとビジネスの問題、仮にマスコミが暴力装置としての国家への対抗力を引き受けているのであればブログなどはどうなるのか(国家権力が本気を出せばブロガーなど軽々となぎ倒されてしまう。そういう意味では新聞ジャーナリズムがこのまま弱くなるのは大きな問題だ…)、などの課題も提起されました。

こういう「マスコミが暴力装置としての国家への対抗力を引き受けている」という現状認識というか、マスコミ人の態度が炎上の原因でもあると思えるのだがなぁ。


Parsleyの「添え物は添え物らしく」に、内容について詳しい報告有り。
http://yaplog.jp/parsleymood/archive/574

全体として、私のコラムも含めて、突っ込みどころは満載です。


「メディア・イノベーションの衝撃」刊行記念シンポが、参院選直後に開催されるそうだ。
「検証:ポピュリズム集合知か ネット選挙の行く末」 http://www.future-planning.net/x/modules/eguide/event.php?eid=45


今回の参院選が「ネット選挙」とは知らなかったwww
2005年衆院選はblog選挙であったらしいが…
・「衆議院選挙2005 ブログ選挙ポータル」 http://blog.goo.ne.jp/election2005/


ちなみにgooリサーチ社が、今回の参院選に関して有権者政治意識調査を行っている。
参院選調査報告Vol.05 第2回調査結果  http://www.tkfd.or.jp/research/news.php?id=73

こんな断り書きが、興味深い。

 調査概要(リンク)で述べたようにネット調査は世論の縮図ではない。後に報告する数字も、日本の有権者全体の意向を表しているわけではないことを重ねてお断りをしておく。

このネット調査と実際の選挙結果のズレがどうなっていくのかを注目したい。
まぁ、そもそも普通の世論調査のほうも、信頼性があるのか疑わしく感じてるからなぁ。
最近のマスコミの選挙予想は当たっているのか?  東国原・石原の勝利を予想していたのか?  直近の選挙結果についてもどうだったのだろうか?



【参考】
DJ研については、去年いろいろ書いていたな。


佐々木俊尚とは
http://londonbridge.blog.shinobi.jp/Entry/72/
歌田明弘の「地球村の事件簿」がどんどん劣化している…(1)
http://londonbridge.blog.shinobi.jp/Entry/234/
・「ミドルメディア」は「炎上」の発火源?
http://londonbridge.blog.shinobi.jp/Entry/241/