佐々木俊尚さんについて

佐々木俊尚さんは優秀な記者だとは思う。
しかし取材対象に対して、ちょっと批判的な視点が足りないのではないか?  取材対象との距離の取り方に、危うさを感じます。


「ITジャーナル」の記事では、伸び盛りのIT企業についての、かなりの思い入れが感じられました。
古い日本経済の体制に挑むベンチャー起業家、古いマスコミに挑むネットジャーナリストの泉さんに対しても同様。
ライブドアPJとか、現在のオーマイニュースには批判的なようだけれども、それでも去年の春からオーマイニュースコンサルタントに就任している。


現在は、「がんだるふ」さんへの思い入れが強いようで、まるで彼を代弁するかのような姿勢で、毎日新聞を批判している。


取材対象との距離が近すぎる。 取材相手の言い分を丸呑みにし、取材相手を自身の内面に囲い込んで、一体化しちゃうのではないかな。 
取材相手と一緒になって、外側の敵とか「日本社会」とか古い体制への批判をする傾向があるように感じる。


旧態依然とした体制や国家への対抗力・チェック機能をはたすべきジャーナリストという役割は強く意識されてはいる。 しかし取材相手との距離が近すぎて、共感するあまり、取材相手に対して批判的な視線やチェック機能が弱いのではないだろうか。


ことのは問題では、元オウム信者を受けいれない日本社会への批判が、彼のメインテーマだったように思えます。


ことのは問題での佐々木さんは、オウムの論理・教義に対する対抗力やチェック機能が弱かった。




去年8月以降、オーマイニュースとかいろいろ、私のblogで取り上げる話題が増えちゃっている。
しかしblogの出発点は、eshekさんが問題としているエントリーで引用している坂口弘連合赤軍の手記や歌田明弘さんに付いての書き込みです。
これからも、出発点を忘れず検証を、適当に続けていくつもりです。