「思考実験」ならご自由に

eshekさんのエントリーには「思考実験」だと書かれています。
私は実験には付き合うつもりはありません。 どうぞ勝手にやっていてください。
問題のエントリーを何とかしたいと思うならば、「対抗言論」とか、あるいは別の方法を試してみることをお勧めします。


思考実験というと、松永さんも使っていた言葉だなぁ。
http://d.hatena.ne.jp/matsunaga/20061228#1167240428のコメント欄

単なる思考実験に、当時そう思っていたとか反省の弁とかが必要だとは思わなかった。

手記の中の「思考実験」は、興味深かった。 わたしはそういう「実験」を淡々と検証する方が好きです。


手記の中の「思考実験」が不評だったため、松永さんは手記全体を消しちゃったようだけれども、これは理解に苦しむ行為だった。
eshekさんも、今回の思考実験が不成功と自分で判断したら、エントリーを削除しちゃうのですか?
失敗を記録しておくのも、実験の意義ではないのですか?


「eshek」という人格は、「思考実験」で作られたモノなのでしょうか。
実験が失敗したら消去される予定の「人格」だとしたら、ちょっとかなしいモノがあるなぁ。



なんていうか、私の「検証」を、いい機会だから振り返ってみる。

blogで書いてきたのは、主に次のことについてです。

社会の公器であるべき報道機関設立にオウム信者がかかわったこと、その意図、設立プロセスの説明
ジャーナリスト達のオウム観について

私が直接松永さんに言及しているエントリーは


幻の報道機関設立計画(15)(16)(17)  (政党の懇談会出席について)
疑惑の推移(21)   (問題の発覚とその後の経緯)
「GripBlog」「GripForum」とは、結局なんなんだったのだろう?(1)〜(3)
【書評】声に出して読めないネット掲示板
オーマイニュースに松永氏が!

ジャーナリスト達のオウム観については


佐々木俊尚とは(1)(2)
訴訟騒動(1)〜(4):(湯川鶴章さんについて)
Google Earth と現地取材 (歌田さんの『われわれはみな「隠れオウム」の容疑者』について)


リンク貼るのが面倒なので (汗
カテゴリー「ことのは問題」
http://londonbridge.blog.shinobi.jp/Category/4/

具体的な疑問点

泉あいさんが政党懇談会でメジャーになった直後、佐々木俊尚さんがインタビューしています。 記事の見出しにでっかく「上司も先輩もいないので、導いてくれるのは読者しかいない」とあります。
http://hotwired.goo.ne.jp/original/sasaki_it/050927/


「ことのは問題」発覚後、以下のエントリーで泉さんとumeさんの関係が明らかになっています。 umeさんは「上司」や「先輩」でないから、無問題なのだろうか?
http://gripblog.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_9e3c.html
http://gripblog.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_fcd9.html


泉さんがジャーナリストを志すきっかけ、報道機関を立ち上げようとする動機、支援者などは、佐々木さんのインタビューで語られていた通りなのか、私は疑問を持っています。


泉さんが松永さんを知った時期にも、不自然さを感じています。


詳しくは
「GripBlog」「GripForum」とは、結局なんなんだったのだろう?(3)


面識や、メール。チャットなどでの直接のコンタクトは、確かに無かったのかもしれない。
しかしネットジャーナリストを志し、ネットでニュースのネタを検索していた人が、「ことのは」を知らなかったというのは、信じがたい。


泉さんは知らなくても、umeさんとかの「チームGripBlog」の中の人は「ことのは」を読んでいたのではないのか? 別に隠すようなことでもなく、「とてもインスパイアされた」と言っても、私は問題ないと思うのだが。

その他、微妙に引っ掛かる部分

「修行」という表現。 ありふれた言い方ではあるけれど、泉さんの「ジャーナリスト修行」は街頭で100人インタビュー決行とか、無給で専業だったりとか… 
なんだか、微妙な「修行」だよなぁ、という印象。


まぁ 以下はよくある偶然の一致だろうけども…


泉さんの、初めての取材のテーマ選び
http://gripblog.cocolog-nifty.com/blog/2005/01/1_2cd2.html

はじめてのテーマを何にすればいいのか、ものすごく考えました
お正月なので、酉年に因んで卵の値上がりについてとか
おめでたい紀宮さまのご婚約とか
なかなか決まらなかったので、いろんなblogを見て回ったんです

紀宮さま… 河上イチローの得意ネタだった。


泉さんは馬が好きだったが、松永さんも競馬を一時期やっていたのかぁ
http://d.hatena.ne.jp/matsunaga/20060313#1142248285

検証をしない(?)ジャーナリスト達

湯川鶴章さんについては、黒崎さんがいろいろ検証した結果、次のように書かれています。


2006年05月07日 茶番について
http://kurosaki-yowa.seesaa.net/article/17481076.html

つまりは、あのインタビューは当事者であるume氏から何度も事情を聞き、それを真に受け、その上で泉氏を呼んでなされたものであった可能性が極めて高いのである。


違うというならば反論をしなければならないが、そのような言説は一切ない。

このエントリーを参考に、私は歌田さんに対して、こういう疑問を書いた。


訴訟騒動(3)

(umeさんに対しての)「重大で不当な疑い」と歌田さんは書くのだが、そこまでumeさんを信じておられることの方が不思議に思える。
湯川さんがumeさんとリアルで交流が有ったらしい、ということを踏まえると、歌田さんもumeさん本人をリアルで知っているのではないか、というのは不当な疑いだろうか。

TBもコメント欄も閉鎖されてるので、はたしてどうなのかは不明のまま。

佐々木俊尚さんについて

佐々木俊尚さんは優秀な記者だとは思う。
しかし取材対象に対して、ちょっと批判的な視点が足りないのではないか?  取材対象との距離の取り方に、危うさを感じます。


「ITジャーナル」の記事では、伸び盛りのIT企業についての、かなりの思い入れが感じられました。
古い日本経済の体制に挑むベンチャー起業家、古いマスコミに挑むネットジャーナリストの泉さんに対しても同様。
ライブドアPJとか、現在のオーマイニュースには批判的なようだけれども、それでも去年の春からオーマイニュースコンサルタントに就任している。


現在は、「がんだるふ」さんへの思い入れが強いようで、まるで彼を代弁するかのような姿勢で、毎日新聞を批判している。


取材対象との距離が近すぎる。 取材相手の言い分を丸呑みにし、取材相手を自身の内面に囲い込んで、一体化しちゃうのではないかな。 
取材相手と一緒になって、外側の敵とか「日本社会」とか古い体制への批判をする傾向があるように感じる。


旧態依然とした体制や国家への対抗力・チェック機能をはたすべきジャーナリストという役割は強く意識されてはいる。 しかし取材相手との距離が近すぎて、共感するあまり、取材相手に対して批判的な視線やチェック機能が弱いのではないだろうか。


ことのは問題では、元オウム信者を受けいれない日本社会への批判が、彼のメインテーマだったように思えます。


ことのは問題での佐々木さんは、オウムの論理・教義に対する対抗力やチェック機能が弱かった。




去年8月以降、オーマイニュースとかいろいろ、私のblogで取り上げる話題が増えちゃっている。
しかしblogの出発点は、eshekさんが問題としているエントリーで引用している坂口弘連合赤軍の手記や歌田明弘さんに付いての書き込みです。
これからも、出発点を忘れず検証を、適当に続けていくつもりです。